一般社団法人オーガニック健康推進機構(OHPO)は、このたび日本初(世界初)となる「オーガニックソルト(有機塩)」の規格・要求事項を、登録認証機関である株式会社オーガニック認定機構(OCO)様と共同で策定(協力・支援)いたしました。
「指定農林物資(JAS法)の対象外である塩に、オーガニックの名称は冠せるのか」という前例のない問いから始まったこのプロジェクト。現代の食環境への危機感と、次世代の健康を守りたいという強い願いのもと、関係省庁や独立行政法人農林水産消費安全技術センター(FAMIC)様、そして株式会社BLANC様との約1年間に及ぶ対話と、妥協のない基準作りの舞台裏をご報告いたします。


プロジェクトの原点:現代の「塩」への危機感と私たちの使命
現在、日本国内で製造・流通している食用塩の90%以上は、イオン交換膜や逆浸透膜を利用した効率的な工業製塩法で作られています。スーパーで見かける安価な「食塩」や「精製塩」をはじめ、お惣菜や加工食品、外食チェーンなどで使われる塩のほとんどがこのタイプです。しかし、こうした製法で作られた塩は塩化ナトリウムの含有量が99%以上となり、本来含まれるべき豊かな天然ミネラルがほとんど残存しません。「減塩」や「塩分の摂りすぎ注意」が社会的な慣習として定着している背景には、こうした精製塩の普及があります。
「未来を生きる子供たちに、大自然の恵みである安心・安全なミネラルを含んだ天然の塩を届けたい」
当機構(竹下)のこの発案からすべては始まりました。伝統的な製法による製品の安全性と豊かな成分を明確にし、精製塩との確かな「棲み分けの根拠」を作るため、規格策定への挑戦が決意されました。
前例なき挑戦:土日なき熱意が動かした公的機関
プロジェクトの発足当初、公的機関からも「塩でのオーガニック表現は難しいのではないか」との慎重な意見が寄せられました。
この難題に対し、スキームオーナーであるOCO様の上級審査員・吉宗氏と、当機構の竹下(OCO外部審査員)の2名が中心となり、日夜土日を問わない濃密な策定準備がスタートしました。
当機構(発案・コンサルティング支援:竹下)は、フランスやオーストラリアなど海外における先行事例の徹底的な調査を実施。膨大な根拠資料をもとに、伝統等製法の基準や国際基準に耐えうる厳格な規格内容を精査し、度重なる折衝を重ねました。その結果、公的機関にも本規格の先進性と必要性を深くご理解いただき、承認をいただくことができました。
徳之島から埼玉へ。現場主義で貫いた「信頼の裏付け」
確かな信頼性を担保するため、当機構は現場の確認や現状の下情報の提供といった実動役を担い、徹底した現地検証を行いました。鹿児島県・徳之島へ赴いて美しい採水地と伝統製法の現場を直接確認し、埼玉県にあるBLANC社本社では最終商品の管理体制を検証。
有害物質や重金属類、pH、BOD、COD、浮遊物質量(SS)、溶存酸素量など、原水から最終商品に至るまで妥協のない分析基準をプロットし、「誰もが納得できる安全の裏付け」を構築いたしました。
「排他性」を排し、真の「国際標準」へ
規格策定の過程では、表記ひとつを巡っても深い議論が交わされました。当初、BLANC社様からは「原水は日本海域の海水に限る」という、国内産への非常に強いこだわりが提案されました。そのこだわりは、この表記ができなければ認証取得そのものを再考されるほど、並々ならぬものでした。
しかし、オーガニックの本質は「地球規模での持続可能性と国際標準」です。排他的・限定的な文言は国際基準に逆行することを、当機構からこれまでの審査経験をベースに、粘り強く説明・説得させていただきました。
BLANC社様にもこの大局的な理念に深くご共感いただき、自然塩や天然海塩といった既存の表示との整合性もクリアにしながら、消費者に誤認を与えない、極めて誠実でオープンな規格案へと結実いたしました。
今後の展望と謝辞
去る4月10日〜12日には、初の規格審査ということもあり、FAMIC認証センターの本部より主任調査官・専門調査官の2名が立ち会われるなかで厳格かつ公正な審査が行われ、株式会社BLANC様が見事に第一号となる認証を取得されました。
利害や立場の違いを超え、日本のオーガニック産業の未来のために約1年間並走してくださった審査機関(OCO)様(特に共に奔走してくださった吉宗上級審査員)、消費者庁・農林水産省・FAMICの皆様、そして高い志で共に歩んでくださったBLANC社様に、心より深く感謝申し上げます。
当機構はこれからも、この新しい国際基準の普及を通じて、消費者の皆様に豊かな地球の恵みと、本物の安心をお届けしてまいります。


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